こんばんは、元公務員のアヤトです。
現在休職中で、退職しようか考えているあなたに向けてこの記事を書きました。
休職していると退職のことが頭によぎることが多いかと思います。
実際に2回休職したわたしも同じように退職を考えていましたし、1回目の休職で退職直前まで行ったことがありました。
一度休職してしまうと、その部署が原因で仕事に行けなくなっているのだから、すっごく戻りづらいのは当然の感情だと思います。
では辞めるのが正解なのでしょうか?
結論は、退職のことは一旦忘れて、まず休むことを第一に考えてそれからどうするか決めることが大事です。
こんなに辛いのに辞める判断は間違っているのか?と思われたかも知れません。
しかしそうではなく、精神が不安定な状態で退職を判断することは、後悔が残りやすくなるからです。
あなたが退職のことを考えている状況は、メンタルが安定していて冷静な状況での判断ですか?
心が弱っている状態は、通常の倍くらい冷静な判断ができません。
冷静になれてない時に重要な選択をすると、あとあと「ああ、あの時どうしてあんな決断をしちゃったんだろう・・」という結果に陥りやすくなるんですよね。
ざっくり言うと心理的視野狭窄(しんりてきしやきょうさく)の状態。
実際にわたしが1回目の休職で出した退職の判断は、いま思えば次のことを考えず勢いに任せた決断に走っていたんですよね・・。
状況にもよるのですが、後悔しない辞め方は、冷静になってじっくり退職について考え、納得してから辞めることです。
ということで今回の記事では、休職中に起きる心理的視野狭窄についてと、それを乗り越える方法についてお話します。
休職中は「心理的視野狭窄」に陥っている可能性が高い
心が弱ると心・身体の視野が狭くなる「心理的視野狭窄(しんりてきしやきょうさく)」という現象に陥ることが多いと言われています。
心の視野は、ある偏った考え方しかできなくなることで、周りの人の意見を聞き入れることができなくなるような状態です。
私の経験でいうと、「こうなったのは全て自分のせい」「自分には退職するしか方法がない」「責任をとって死ぬしかない」など極端な考えになっていましたね。
身体の視野は、実際に見える範囲が狭くなる現象で、悩みごとを考えながら歩いていると周りのものにあまり目を向けられないような状況をさします。
そのため、心理的視野狭窄に陥っている状態=悩み苦しんでいる状態では、極端な結論にしか辿り着くことができず、冷静な判断ができないのです。
「自分は冷静に考えて退職の決断をしている!」と自分では思っていても、周りから見たらその後の道筋もなく判断をしていることが多いと思います。
わたしはまさにそんな感じで、次やることを決めずに、さらに貯金に余裕がない状態で退職しようとしましたね・・。
このときの自分に言いたいのは、
- なぜ市役所を辞めたいのか
- 辞めたい原因は市役所にいる限り取り除かれないのか
- 部署を変えてみたら辛さは緩和されないのか
などですね(汗)
結局退職を踏みとどまったので良かったですが・・。
ちなみに過去にいただいたご相談で、市役所を休職して勢いで辞めて後悔しています、市役所から市役所への転職は可能ですか?というお問い合わせがありました。
もう一度公務員に戻るために再チャレンジしてみるとのことで終わりましたが、勢いで辞めることは後悔が残りやすいのだと思います。
ちなみに精神科医で作家の樺沢紫苑先生のYouTubeチャンネルをご存知でしょうか?
休職の話ではないのですが、仕事を辞めたいというテーマで視野狭窄のことも含めてが回答をされているのでご覧になってみてください。
たまに裏の設定の姿が出てきて今回はおもしろい格好をしていますが、お話されていることは的確です。
心理的視野狭窄から抜け出すためには
心理的視野狭窄から抜け出すためには3つのステップが大事です。
- まずはしっかり休むことが最優先
- 毎日太陽の光を浴びて、調子がいい時は運動して生活習慣を整える
- 調子が良くなってきたらなぜ辞めたいのかをリストアップしてみる
まずはしっかり休むことが最優先
まずは休養、これが第一です。
心が弱っている状態を緩和するためには、休む以外はないでしょう。
頑張りすぎた自分への休養期間としてしっかり休んでください。
もちろん職場への罪悪感でいっぱいだと思うのですが、周りはあなたが思うほど怒っていないし気にしていません。
職場の人が望んでいることは、あなたが元気になることです。
もしそういう職場ではなく、罵倒されるならその職場が異常です。
あなたは決して悪くないので、なるべく聞き流すようにすることが大事ですよ。
毎日太陽の光を浴びて、調子がいい時は運動して生活習慣を整える
休んでいると体力を使わなくなるため、夜眠れない現象が起きてくると思います。(私自身も1、2か月は昼夜逆転生活になっていました)
最初のうちは外に出るのも億劫だと思いますが、室内でもいいので太陽の光を15分から30分くらい浴びるようにするといいですよ。
太陽の光を浴びると、脳内に「セロトニン」という神経伝達物質が分泌されるのですが、これが精神の安定や平常心など脳を活発に働かせる重要な脳内物質なのです。
うつなどの症状は、脳のセロトニンが著しく低い状態になっていることが原因と考えられているため、セロトニンを増やすことはうつ症状を改善することにつながります。
太陽の光を浴びる以外にも、ウォーキングなどの軽いリズム運動や、心が揺さぶられるような映画鑑賞・小説などの芸術に触れることでもOK。
個人的には運動(有酸素運動と筋トレ)をしっかりするようになってから適度に疲れて眠れるようになり、生活習慣が整いました。
心療内科の先生によると、ほとんどの人は生活習慣を整えることでうつ症状から抜け出すことが多いそうです。
調子が良くなってきたらなぜ辞めたいのかをリストアップしてみる
生活習慣が整ってくると、だんだん気持ちの方にも変化が起きてくるのではないかと思います。
メンタルの上下が少なくなり、精神的に安定してきたら、退職について冷静に考えてみるといいでしょう。
以下について、じっくり考えてみてください。
退職の決断チェックリスト
- 辞めた後、何がしたいのか
- 辞める理由はなぜか
- 辞めたい原因は何なのか
- お金の心配はないか
- 心身ともに健康か
個人的にその部署の人間関係や仕事内容が原因なら、異動でほとんど解決できます。
ただ、人事の都合によっては異動できない場合もありますよね。
例えばですが、わたしの場合だと心療内科の先生に”本人の精神状態から即刻異動するべき〜”のような診断書を書いてもらい、それで部署を変えて復帰することができました。
もしくは異動シーズンになるまで休職を延長するなどもあります。
でも、これまで相談いただいた方々からの体験談では、異動せずその部署で復帰したパターンがけっこうありましたが、問題なく働けていることが多いです。
最初は気まずいだろうけど、案外周りはそんなんでもなくて普通に接してくれることがほとんど。
わたしも変な目で見られると思ったけどみんなふつうに接してくれたし、休職した部署からも温かい言葉をいただき、不安要素は全て自分の思い込みだということがわかりました。
そのため、復帰が気まずいから退職というのではなく、組織で仕事することが辛いからなど、辞めなければ症状を改善できないことなのかを基準に考えてみるのがおすすめです。
↓休職中に退職する方法については以下の記事からどうぞ↓
公務員はいつでも辞められる。そして戻るチャンスは十分にある
以上、心理的視野狭窄をテーマに休職中の過ごし方についてでした。
当時お世話になった上司から言われたことなのですが
「休職期間なんて長い市役所人生のほんの一部。休んだっていいし、いつでも仕事は辞められるんだから、とりあえず復帰してみて辞めるでもいい。もっと気楽にね」
とても自分の心に刺さった言葉です。
まずはしっかり休んで、それからどうするか考えてみるでいいので、どうか焦らずゆっくりいきましょうね。
最後に、公務員の休職・退職についてのまとめページもありますので、もしよろしければ読んでみてくださいね。
【公務員の休職記事まとめ】
【公務員の退職記事まとめ】
少しでも参考になったらうれしいです。
それではっ