プラコーとは?事業内容や評判・業績を紹介

埼玉県さいたま市に拠点を置く株式会社プラコーは、プラスチック加工機の専業メーカーとして国内トップレベルを誇る会社す。

プラコーでは、主にプラスチック成形機械やリサイクル機器の製造販売をおこなっており、業績も安定した上場企業です。

2020年に新しく社長に就任した古野孝志さんを筆頭に、会社を「100年に一度の産業社会の変革」と掲げ、売上拡大・利益拡大という成長戦略に励んでいます。

アヤト
そんなプラコーの会社概要や事業内容、主力製品、評判・口コミなど、プラコーに関する気になる情報を詳しく紹介します。

プラコーとは

プラコーとは、主にプラスチック成形機の製造販売をおこなっている機械メーカーです。

埼玉県さいたま市にある本社のほか、東京オフィス、名古屋、大阪、九州にも支店・営業所を構え、約80人の従業員が在籍しています。

主力事業はプラスチック成形機事業、インフレーションフィルム成形機、ブロー成形機の三本柱としており、高い技術力と豊富な実績を持つ老舗企業としても有名です。

また、プラスチック製品を作る機械メーカーの社会的責任としてリサイクル製品も手掛けているほか、埼玉県SDGsパートナーに登録されるなど、時代の流れを捉えた事業にも積極的な姿勢が見られます。

プラコーの歴史・沿革

1960年プラスチック工業株式会社を設立
1970年埼玉県岩槻市に浦和工場開設
1972年商号を株式会社プラコーと改称
1973年日本証券業協会に店頭登録
1990年完全無人化フィルム成形機を上市
1995年ブロー成形機用トータル制御システム
1997年リサイクル機器の製造・販売をスタート
2021年燃料タンクブロー成形機をFTSと開発
2013年証券取引所再編によりジャスダック上場
2020年新経営体制発足

プラコーの創業は1960年で、当時は「プラスチック工業株式会社」という名称でスタートしました。

創業から2年後の1962年には、プラスチック貿易株式会社と関口機械工業株式会社を合併し、新たに押出機専門メーカーとして発足します。このときに大阪営業所が開設され、8年後の1970年には、名古屋、九州にも営業所が開設されています。

そして1972年に商号を「株式会社プラコー」と改称し、翌年に日本証券業協会東京地区にて店頭売買銘柄として登録しました。それからしばらくの間はさまざまな開発に尽力し、1990年から1997年にかけて現在の礎となる技術を開発しました。

2001年には世界最高水準の性能を誇る押出機「EXZシリーズ」を上市、2007年には日本初のダイレクトドライブ式押出機「DIREXシリーズ」を上市するなど、さまざま製品開発に取り組みます。ほかにも日本だけでなく、海外の会社との共同開発にも積極的です。

2010年に株式市場の統合によって大阪証券取引所ジャスダックに株式を上場し、2013年に東証と大証の現物市場統合に伴い、東京証券取引所ジャスダックに株式上場します。そして2022年には東京証券取引所の市場再編により、スタンダード市場に移行し現在に至ります。

プラコーの古野孝志社長はどんな人?

2020年11月に代表交代が実施され、代表取締役社長に就任したのが古野孝志さんでした。

古野孝志さんは1955年生まれ、九州大学経済学部を卒業後、新日本製鉄株式会社、日興証券株式会社を経て、株式会社エブリデイ・ドット・コムやスリープログループ株式会社(現:ギグワークス株式会社)などの取締役や副社長などを歴任しました。

現在はプラコーの代表取締役社長以外にも、東京日産コンピューターシステム株式会社の社外取締役や、母校である九州大学経済学部東京同窓会理事も兼任しています。

古野孝志さんの趣味はゴルフや俳句、カラオケ、釣りで、趣味から人脈の広さもうかがえます。また会社説明会の動画では、質問に対して一つひとつ丁寧に回答しつつ会社への思いも熱弁しており、誠実で芯の強い印象も受けました。

時代の流れを読み、古い体質だったプラコーの変革を目指している姿勢から、チャレンジ精神旺盛な人柄も感じます。

最近では、プラコーの広報活動として、古野孝志さんのTwitterとプラコーのInstagramも始めたようです。社長自らが発信されることで、会社への思いやお人柄が伝わってきますね。

Instagramは以下からご覧になれます。

プラコーの主力事業・商品

プラコーの主な事業は、以下の3つです。

主力事業

  • ブロー成形機
  • インフレーションフィルム成形機
  • リサイクル機器・環境機器

ブロー成形機

プラコーの主力商品であるブロー成形機は、業界トップレベルを誇る製品です。

ブロー成形機はプラスチックの加工方法の一種で、プラスチック素材のペットボトルや容器を作る際に使われる機械です。樹脂を熱によって溶解させて型に移動し、樹脂にガスを吹き込んで冷却し、内部が空洞の製品に加工します。

当時は不可能といわれていた多層3次元ブロー成形機や、二重深絞り成形機などの技術をプラコーが確立させことでも知られています。

また、近年ではハイブリッド、3Dパリコンシステムにも対応し、より扱いやすいように改良に取り組んでいるようです。

インフレーションフィルム成形機

インフレーションは、食品包装、一般包装、一般軽包装から産業資材まで幅広い用途に使用されるもっともポピュラーなフィルムです。

インフレーションフィルム成形機とは押出し成形の一種で、薄いフィルム状に押し出した溶融樹脂に冷たい空気を吹き込んで膨張させ、袋状に成形する仕組みの機械です。

プラコーでは最大10層の多層技術を持ち、要求される機能を必要なだけ付与することでフィルムの高機能化を可能にしています。

リサイクル機器・環境機器

多様化するリサイクル用途に対応するべく、真の環境型社会の実現に向けてリサイクル装置のプロデュースにも励んでいます。

プラスチック再利用のニーズに対応するため、一軸式破砕機、高速粉砕機、再生ペレット装置を提供。一軸式破砕機のなかでも、コンパクトで高性能なPSシリーズはベストセラーを誇ります。

またメンテナンス、アフターサービス業務も担っているため、買って終わりといった心配もありません。取引先とのつながりを大切にしている点も好評で、多くの企業から選ばれているようです。

プラコーの強み

プラコーの強みは、以下の2点です。

プラコーの強み

  • 高い技術力と豊富な実績
  • 有資格者の在籍と多数の特許を取得

高い技術力と豊富な実績

プラコーといえば、なんといっても業界トップレベルの技術力と品質の高さが強みです。プラコーでは、技術と品質に関する基本方針として、以下の三本柱を掲げています。

  1. 高度な品質管理の追求
  2. 設計及び製造における効率化の追求
  3. 徹底した経済設計による最適コストの追求

上記の厳しい基本方針をもとに、これまで多くの特許や実用新案登録を取得し、多くの実績を残してきました。

1960年創業から培ってきたプラコーの高い技術力と豊富な実績により、トップメーカーとしてのポジションを確立しています。

有資格者の在籍と多数の特許を取得

プラコーには1級油圧装置調整技能士や、インフレーション成形作業1級プラスチック成形技能士をはじめとする有資格者が多く在籍しています。

高い専門知識・スキルを持った従業員によって、高品質の製品が開発・製造されているため、取引先からの信頼も厚いようです。

また廃棄物を利用したボード成形機やブロー成形機の金型の型締装置など、9件の特許取得に加え、パリソン肉厚調整装置(横パリコン装置)や押出機など、4件の実用新案権も登録されています。

プラコーの会社概要

プラコーの会社概要を以下にまとめました。

社名株式会社プラコー
本社埼玉県さいたま市岩槻区笹久保新田550番地
設立1960年
代表取締役古野孝志(ふるの・たかし)
資本金7億 475万円(2021年5月末現在)
前年度売上高2,719百万円(2022年3月決算)
本社・工場敷地面積9,727㎡/建物面積3,950㎡

【組立工場4棟】

引取装置TUM-1000型 1機

巻取機TWR-1500型 1機

巻取機TWR-850型 1機

押出機制御盤 2台

温調盤 2台

他テスト用設備

【加工工場1棟】

DMGMORI DMU-80P型(5軸マシニングセンタ)

DMGMORI NLX6000/2000型(ターニングセンタ)

DMGMORI NLX2500/1250型(ターニングセンタ)

OKUMA MB66VB型(立形マシニングセンタ)

他加工機

【事務棟1棟】

事業内容プラスチック成形機・リサイクル装置製造販売
従業員数80人
許可機械器具設置工事業 国土交通大臣 許可(般-1)第27466号

古物商許可証 埼玉県公安委員会 第431250055548号

加盟団体日本バイオプラスチック協会

(社)日本合成樹脂技術協会

日本プラスチック機械工業会

日本ポリオレフィンフィルム工業組合

ホームページ株式会社プラコー公式

プラコーの評判・口コミ

プラコーの評判・口コミを調査したところ、以下のような声が見られました。

プラコーの評判・口コミ

  • 有給休暇などが取りやすい
  • モノづくりの全工程に携われるため、スキルアップにつながる
  • 福利厚生が充実している
  • 残業手当がしっかり出る
  • 任される領域が広いのでやりがいがある
  • 職場の雰囲気が良く仕事しやすかった
  • 実践しながら仕事を教えてもらえるのでやりがいがある

福利厚生面では、家族手当、出張、移動手当など各種手当が充実している点が良いという口コミがありました。また仕事に使う工具なども会社の経費で購入できるそうです。

業務面では、実践しながら仕事を教えてもらうスタイルのようで、機械・電気・油圧などの一通りのスキルが身に付けられるため、やりがいがあるという意見がありました。

また任される仕事の領域が広く、上司の承認があれば与えられた範囲内でやりたいように仕事ができるという声もあり、チャレンジ精神旺盛な方には適している環境といえます。

ブラック企業にはサービス残業が当たり前という会社が多いですが、プラコーでは残業手当がしっかり支給されるため安心感があります。

全体を通して、調査した口コミから非常に働きやすい環境であることがわかりました。

しかし以前は定時で帰れないケースが多く、残業代も支給されないといった課題を抱えていたようでした。現在は徐々に改善されており、プライベートとも両立しやすい環境に変わりつつあるようです。

プラコーの業績

プラコーでは、公式ホームページで2019年3月期からの売上高・受注高・受注残高などのデータを公開しています。業績の一部として、売上高・純資産・自己資本比率を下記にまとめました。

プラコーの売上高・受注高・純資産・自己資本比率

【売上高】

 2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期
通期2,9902,9522,7142,719 
3Q1,8532,2361,8491,387 
2Q1,3741,2881,358971 
1Q548652601463343

※単位:百万円

【受注高】

 2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期
通期3,2392,2391,4642,787 
3Q2,2391,7671,1102,287 
2Q1,3301,0679171,837 
1Q533518435402371

※単位:百万円

【純資産】

 2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期
純資産8301,0861,3431,2821,749

※単位:百万円

【自己資本比率】

 2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期
自己資本比率37.437.543.255.554.5

※単位:百万円

売上高は2019年3月期から2022年3月期まで若干下降傾向にあります。

しかし純資産や自己資本比率は増えており、経営自体は安定していることがわかります。大手企業をはじめ、多くの業種の顧客を有していることが安定の理由の一つでしょう。

また受注高も2021年3月期と比較すると2倍近くにまで伸びており、今後は受注が順調に増えていけば売上高も上がっていくと推測されます。

2025年には売上100億を目指す

プラコーの会社説明会では、古野孝志さんは2025年には売上3倍の100億を目指すと表明しています。具体的な数値目標としては以下のとおりです。

No項目2021年2022年度2023年度2025年度
1プラスチック成形機事業27303540
2リサイクル事業5101530
3関連事業1101530
4売上合計335065100
5営業利益3.06.08.5100

引用:株式会社プラコー会社説明会資料

数値目標達成に向けた施策として、以下の目標を掲げています。

  1. 情報発信:既存顧客および潜在顧客へ、当社新製品、新サービスの情報発信
  2. 業務運営:ITフル活用による効率的業務運営
  3. 新製品開発:インフレーション、ブロー共に新機能搭載機器を市場投入
  4. 特許戦略:新機能開発した技術は特許取得により囲い込み
  5. 社内テスト機
  6. スクリュー貸出サービス

さらなる目標達成に向けて、リサイクル事業と関連事業(電気自動車関連・水素自動車・燃料電池車)の拡大も図るようです。

会社説明会の質疑応答で「本当に売上100億が可能なのか」という問いに対して、M&A戦略によって達成は可能であると発言しています。

アヤト
今後の動向に期待ですね。

まとめ

プラコーについて、概要・製品情報・強み・評判などをご紹介しました。

1960年創業プラコーは、プラスチック加工機の専業メーカーとして国内トップレベルを誇る企業です。2020年には古野孝志さんが代表取締役社長に就任し、現在は新しい体制の会社への変革に励んでいます。

またプラコーの評判は、福利厚生が充実しており働きやすいと好評で、課題であったサービス残業問題も改善されつつあるようです。

古野孝志社長は2025年までに売上高100億を目指すと表明しており、今後の活躍が期待される企業でもあります。








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