こんにちは、元公務員(市役所職員)のアヤトです!(^o^)!
市役所で働きたいと思っている人は、このご時世なのか多い傾向にあるようですね。
市役所は3,4年ペースで異動があるって言うことを知っていますか?
また、異動=転職に近いものなんですよ。
それに適応できるかどうかが市役所で働けるかのポイントだと考えます。
この記事では、異動が転職に等しいのはなぜか、私が実際に仕事した経験談も交えながら紹介していきます。
市役所の異動は転職に近い
市役所の仕事は市民の生活に関わるすべてのことが仕事になる
市役所は、市民の生活に関わることすべてがお仕事になります。
生まれてから死ぬまで一度も市役所に行かないなんてことはないですよね?
戸籍や福祉、教育、税金に関することなど、多方面に渡っていろんな業務があります。
例えばつい最近まで税金の部署にいて、税金を滞納している市民の取り立て屋をやっていたと思ったら、4月から観光に関する業務をやっていたりすることもあるんですよ。
ぶっちゃけどこに行くかはわかりません。
畑違いの部署に行くことはザラにあります。
ある程度経験を重ねると、考慮してもらえることは稀にありますが基本的に若いうちはどんどん異動します。
市役所の異動のスパンは大体3〜4年で、基本的に長くいることはない
民間企業であれば1つの部署に長くいることはあると思うのですが、市役所は基本的に長くいることはありません。
ただし、建築系や水道、保健師など専門性の高いポジションは、関連部署のみで異動することになります。
例外ですが、その部署で報道に出るレベルの重大ミスをしたり、素行に問題がある人は毎年異動しているケースはありますね。
それ以外は基本的に3、4年で異動します。
1年目は仕事の流れを覚えて、2年目は仕事の効率化に取り組み始め、3年目でようやく自分のやりたいことをやってみる・・っていう夢を描いていたらいつの間にか異動なんてことも。
そのため、いつ異動してもいいように準備している人はけっこういますね。
異動したら人も環境も全てが変わってしまう
異動するともちろん、上司や同僚も変わりますし、仕事内容も職場の環境も変わります。
部署ごとに風潮がいろいろあるんですよね。
例えば、どこからが残業になるかっていう考え方も上司によっては違っていて、なんとなく帰れない雰囲気だったりすることもあります。
それっておかしいんですけどね。
定時になったら帰るのが当たり前ですし、残業はやむを得ずすることが基本ですが、その考え方が部署ごとに違うことがあるんですよ。
なのでソーシャルゲームのガチャみたいな感じで、異動というガチャが外れると悲惨な部署に行くこともあります。
市役所での3〜4年ペースの異動のメリット・デメリットは?
メリット:幅広い知識が身に付き、後々楽になる
異動先は自分で決められないため、似たような部署をぐるぐるまわることもありますが、幅広い知識がつくことは確かです。
例えば複数の部署に関わる案件があったときも、過去の経験があればそれが活きてくることもあります。
それなりに知識があれば、来庁される市民だけではなく、民間企業とのやり取りもスムーズになりますね。
市民からしたら市役所職員なので、「何でも知っている」と思われることが多いので・・。
また、あちこち経験しておけば、仕事をする上で「なんとなくこんな感じかな」っていうのが掴みやすくなるんですよね。
デメリット:異動が原因でメンタルがやられる人がいる
先ほども触れた人も環境も全て変わってしまう部分に通ずるところで、異動先がブラックなこともあります。
私自身も同じ経験をしており、異動先がまさに人も仕事も環境も全てブラックで、耐えきれず休職しました。
その前の部署がすごくいい環境だったから余計にですね。
個人的には、それなりに適応能力は必要だと思います。
市役所では異動希望の提出が可能
ちなみに異動したら次の人事異動の内示が出るまで、絶対にそこにいなければならないわけではありません。
やむを得ない事情があれば異動希望を提出することは可能です。
私の元上司も、親の介護が理由で異動しましたし、人間関係のトラブルで異動する人もいます。
私が経験した4つの部署は全部ジャンルが違っていました
市民税、諸税に関する部署(5か月)
- 在籍人数 15人(正職員 11人 嘱託職員 4人)
- 平均年齢 30歳
- 雰囲気 静かであまり仲良くない、嘱託職員の1人がお局様
私は11月に前倒しで採用されたので、とりあえず人が足りないところに配置されました。
この部署はTHE・市役所っていう部署ですね。
市民税の賦課(簡単に言うと税金の計算)と税に関する窓口対応がメインでした。
数字が嫌いだったので、全然楽しくなかったです。
また、嘱託職員の1人がけっこうトラブルメーカーで雰囲気はあまり良くなかったですね。
唯一良かったのは、在籍していた期間が年末調整・確定申告の時期だったので、短期間で税に関する知識はざっくりとつきました。
市民活動団体の活動支援・地域コミュニティの活性化に関する部署(4年)
- 在籍人数 4人(正職員 4人) ⇒合併により10人へ
- 平均年齢 40歳
- 雰囲気 最高の環境で、全てに理解のある理想の部署
一番長かった部署ですね。
実はもともと臨時職員(ワークシェアリング)として在籍していて、前倒し採用で市民税の部署に行って、翌年の4月に戻ってきた感じなんです。
なので人はみんな知っていましたしすごくいい部署でした。
仕事内容は一番市役所っぽくない、法律にとらわれない何でもできるところでした。
町内会、市民活動団体、企業などが連携して、地域の課題解決のためにお互いに対等な立場で協力し行動する、協働の仕組みづくりに関することをやっていました。
また、市民活動団体の情報発信の支援としてフェイスブック活用講座をしてみたり、ワークショップ講座など他の部署ではやらないようなことをたくさんやっていました。
人脈が広がったのは、この部署で地域やいろんな団体さんとつながっていったからですね。
幼稚園・保育園・認定こども園などの受付事務、法人施設の運営指導に関する部署(1年)
- 在籍人数 18人(正職員 9人 嘱託職員 4人 臨時職員2人 再任用職員3人)
- 平均年齢 40歳
- 雰囲気 激務、人も環境も最悪なブラック部署
3か所目はハズレを引いてしまいました。
絵に描いたようなブラック部署でした。
仕事内容は、保育園や幼稚園の入園受付や、法人施設が決まりに沿って適切な運営がされているかの監督・指導業務などでした。
ところがいま子育て関係は、総理が提唱しているように力を入れているところであり、制度が大きく変わったんです。
そのため、仕事量は何倍にもなり、市役所の中でもトップクラスに入るほど激務の部署になっています。
それだけではなく、職員で1人問題児がいて、私はその人がダメで3月末から休職をしました。
結果、5か月休職した後にこの部署を離れたんです。
社会教育の推進・伝統文化の保存・文化団体の支援に関する部署(1年〜退職)
- 在籍人数 9人(正職員 8人 臨時職員1人)
- 平均年齢 30歳
- 雰囲気 穏やかで良い環境
私が最後にいた部署です。
位置づけ的には教育委員会で、私は学校側ではなく、社会教育に関する業務の担当でした。
市民活動に関する部署と通ずる部分がありましたね。
知っている団体さんがいたり、過去のつながりからいまの仕事につなげることができたり結構面白かったです。
講座も定期的に開催していて、教育に関することなら何でもOKだったので、割と自由にできる部署でした。
ただ、わたしはやっぱり市役所という大きな組織で、誰かと調整しながら仕事を進めることがどうしても苦手でした。
特に電話対応ダメで、何年やっても克服することができませんでした。
どこに行ってもその気持ちは変わらず、ましてやこんなにいい環境でもダメだなと感じるくらいだったので・・。
そんなことを悩んでいたら、ここでもメンタルがダメになり休職しました。
根本的に合っていなかったことがわかったので、思い切って退職を決意し、有給消化を経て退職しました。
市役所で働くならそれなりの適応能力が必要
異動=転職に近いということがある程度わかっていただけたかなと思います。
市役所は仕事ができるのはもちろん理想ですが、重要なのは適応能力だと考えます。
本当は優秀なのに、異動による環境変化でメンタルがやられている人もたくさん見てきました。
どうしても異動は避けられないんですよね。
昇格してから戻ってくるパターンはありますが、それは何年もした後です。
異動に耐えられる適応能力があれば、市役所で難なく働けると思います。
こればかりは働いてみないとわからないところはありますが、バイトを変えたり学校のクラス替えがあった時に、嫌な環境でも大丈夫かどうかっていうのがポイントになるのではないでしょうか。
少しでも参考になればうれしいです。
それではっ